ソフトバンクを買い増し

先週、ソフトバンク株を買い増しました。

アリババやインドの電子決済最大手paytmなどのフィンテックへ間接的投資を増やしたかったことが主な動機です。

ソフトバンクの時価総額は90Bドル(=10兆円)ですが、積み上げで計算するとこの株価は割安だと直感的に思ったので、検討してみましょう。

ソフトバンクの事業は4つに大別できます。

①国内通信事業

現金を生み出す安定的なビジネス、いわゆるキャッシュカウです。孫社長が関心を無くしているとも聞きます。ARPUはサービス単価が上がらず伸び悩んでいますが、ワイモバイルとの両立が成功しており契約者数は順調です。この事業の価値はフリーキャッシュフローの水準等から同業のKDDIの80%としてざっくり約60Bドルでしょうか。

②スプリント事業

米通信4位のスプリントに約80%の出資をしており、スプリントの時価から計算すると価値は約20Bですが、米通信3位のTモバイルとスプリントの合併報道が現実味を帯びており、今月末にも合併される見方が有力です。合併に当たってはスプリント株にプレミアムがつかないことが報道されているので、直近では株価が軟調に推移していますが、Netflixを特典につけたり、意欲的なキャンペーンで業績好調のTモバイルとの合併は長期的に見て間違いなくプラスでしょう。だからこそ、プレミアムなしの合併、しかも合併後の新会社は連結できず持分法という条件でもソフトバンクがディールに乗り気なわけですが…

あくまでも現在の価値として、スプリント事業の価値は20Bドルとします。ただし、短期的には株価のアップサイドが見込まれるでしょう。

③アリババ、ヤフージャパン、アーム等、ソフトバンク本体からの投資

いまやソフトバンクの価値の大部分を占める投資事業です。ここではヤフーも投資に含めてしまいました。時価総額500Bドルに届かんとするアリババに28%出資しているので、これだけで140Bドルです。アーム30B、ヤフー10Bなどを足して、合計で200Bドルとします。

④ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)事業

サウジの王子やらホンハイやらアップルからお金を集めて、シリコンバレーの有象無象に毎日のように数百億円をばらまいている怪しい事業ですね。

未来予想図がわからなくて不安でしたが、下記のTechcrunchの記事は参考になりました。

SoftBankの投資の狙いを推理する

記事によると、内部収益率20%を達成するためにUber、Didi、Olaなどのライドシェアリング企業を重要な柱として考えているとのこと。確かに10兆円規模のファンドで20%の収益を達成するにはそれしかない気がします。しかし、ソフトバンクへの投資家が一番案じているのもライドシェアリング企業(及びスナップディールなどのインド企業)へ金を湯水のように投じていることだと思います。

私見としては、ライドシェアリング企業への投資はSVFが期待するような収益を得られないと思います。しかし、まるっきり損を食らうこともないでしょう。Uberは売上を着実に伸ばしており、損失は減少しています。競合のLyft(アリババが出資しているので、競合ではなくて傘下?)のIPOは有望です。Uberの企業価値は伸び悩んでいるものの暴落している兆候はありません。ソフトバンクは大型投資のEXIT経験があまりありませんが、うまく上場させればいくらかの利益を得ることはできると思います。リスクに見合っているのかはわかりませんが。

ソフトバンクは、SVFがサウジの王子などの投資家から受け取るファンド手数料(年1000億円規模?)も収益に含むので、ある程度の安定した利益を期待して良いのではないでしょうか。かといって、事業の価値をいくらと見込めば良いのかよくわかりませんが・・・とりあえず大損しないだけマシとして、ゼロ(!)としておきましょう。

 

①〜④の事業価値を合計すると280Bドル。しかしソフトバンクの時価総額90Bと280Bを比較するのは誤りです。

280Bからソフトバンク有利子負債(の本来は時価)を引く必要があります。有利子負債の簿価は約15兆円(140B)なので、280Bから140Bを引いた140Bが株主価値になります。

更に言えば、ソフトバンクの投資の含み益をそのまま我々が享受できるわけではありません。スキームによるのでもっと良い方法があるのかもしれませんが、ソフトバンクの米国子会社においてアリババ株の売却益が100生じた場合、米国で株式譲渡税が20課せられます。投資の含み益については8掛けして保守的に見積もった方が良さそうですね。そうするとEXITの可能性がある②③については8掛けして、①〜④の合計で236B。有利子負債140Bを引いて96B。なんだ、今の時価総額90Bは妥当じゃないか…という結論になってしまいました。

やはり④のビジョン・ファンドをどのように評価するかで全く株価の見通しが分かれそうです。テック・バブルと歴史的低金利の複合がもたらした異常な状況で大金を赤字企業にぶち込むギャンブラーと見るか、凄まじい情報的・金銭的優位を武器に、ハイレバレッジで伸びしろのある有望企業に投資する超優良ファンドと見るか・・・僕はどちらの見方もあると思います。

 

9月末のポートフォリオ 他

9月末の時価総額 7,644千円(前月比+282千円)

購入:投資信託3種

売却:なし

前月末と比較すると、円安進行や米国の中小型株の上昇のおかげで、投資信託を中心に増加し28万円の増加となりました。投資信託を8万円新規に買った影響を除くと、純増は20万円ですね。

 

9月の頭に遅めの夏休みを取って欧州に旅行に行ってたのですが、休みが明けたら期末の仕事が非常に立て込んでいて残業続きだったので、結局今月はまともに家にいた時間が少なかったです。

旅行中にフットロッカーの実店舗やマクドナルドの券売機など面白いものを見てきました。やっと余裕が出てきたので、月次報告以外にも記事を書いていきますね。

 

ソフトバンク・ビジョン・ファンドの会計処理に関する投資家向け説明会

https://www.softbank.jp/corp/news/webcast/?wcid=j5vobxky

株主として、また経理の勉強としてソフトバンク・ビジョン・ファンドの会計処理の動画を見ました。

概念的にはギリギリ理解できるんですが、公正価値を計算して、前期のを組み替えて、ビジョンファンド以外の800社と連結して…というのを四半期ごとに1ヶ月でやるというのは想像を絶しますね。弊社がソフトバンクの四半期決算を締めると外部発表まで3年は掛かる気がします。

8月末のポートフォリオ

購入:GOOGL(アルファベット)、FL(フット・ロッカー)、投資信託3種

売却:なし

前月比+8.3万円

フット・ロッカーの暴落でバフェット太郎氏に煽られていましたが、フット・ロッカーをグロース株投資として罵倒されたのはひどく的外れだったのでしばらくスルーしてしまいました。しかもプレノン氏とグロース株投資家としてひとまとめにされるという。僕はソフトバンクや任天堂など不確定要素の多いハイテク株を比較的選好しているのは確かですが、プレノン氏はmoatやバリュエーションを重視したポートフォリオを重視しており、全然グロース株投資家ではないでしょう。

僕がフット・ロッカー株を48ドル近辺で買った時の予想PERは10倍以下で、市場コンセンサスの予想EPSは前年比プラス2%くらいだったと記憶しています。これはグロース株でしょうか?グロース株とバリュー株の定義も曖昧ですが、成長著しい銘柄ではないことは確かです。単にフット・ロッカーはDCF法に基づいて割安と判断して行った個別株投資が、予想を下回る決算によってコケただけです。日本株の中小株投資で成功して現在はほぼインデックス投資に切り替えたバフェット太郎氏なら個別投資のリスクは当然よくご存知のはずで、フット・ロッカーの暴落は個別投資vsインデックス投資の対立軸なら少しは意味がありますが、シーゲル流vsグロース株投資などという切り口で論じるのは煽り芸にしても正確性を欠くように思います。

FLが27%超の大暴落

Foot Lockerの2Q決算は既存店売上高が6%減(為替影響を除けば4.3%減)でした。信じがたいほどひどい決算で愕然としています。

27%安は一時の反応として行き過ぎかもしれませんが、Foot Lockerだけではなく同業他社も極めて悪い決算で暴落していたので、業界構造を詳しく分析し直す必要がありますね。次回の記事で詳しくやりたいと思います。

今回の暴落により米国株では損失が収益を上回ってしまったので、完全にダメな投資家のように見えますね。別の口座でswitch発売直後に任天堂を買ったりしているので(投機的な売買なのであえてブログでは報告していませんが)トータルで見れば利益は出ているのですが、米国株で市場平均を下回っているのでダメな投資家であることは間違いありません。米国のリテールには肌感覚がないことがはっきりしてきたので、もう少し得意分野に集中することを検討します。

 

 

7月末のポートフォリオ

7月末のポートフォリオです。

7月末の保有株時価7,279千円(前月比+170千円)

購入:投資信託3種、FL、VYM

売却: HBI、VB

7月の雑感です。

①FDAのニコチン規制によりMOだけではなく直接的に米国内の規制を受けないPMが一瞬急落した局面ではPMを拾っておくべきだったと後悔しました。

ただ、その後もPMは弱い値動きが続いています。アイコスには加熱式タバコの中ではニコチンが含まれる量が多いですので、他国でもニコチンの規制が今後進むことが懸念されたか、あるいはMOに対するアイコスのライセンス供与に対する懸念でしょうか。

PMやBATが加熱式タバコに経営資源を集中している一方で、JTはインドネシア6位の現地企業、しかも売っているのは葉タバコに香辛料を混ぜた現地特有の「クレテックたばこ」というドメスティックな企業を10億ドルで買収しました。インドネシアのたばこ市場は世界4位(2014年)で、東南アジアの人口も所得も増加していくというのはわかりますが、クレテックたばこの売上成長に期待が持てるのかどうかよくわかりません。

②テンセント(TCEHY)が7月で34ドル→40ドルと約20%高。

ケネス・ロゴフの著書『現金の呪い』が話題になっていますが、新しい通貨周りの動きは今年最もホットな話題だと思います。ビットコインは決済に使われるというよりも現状は単なる投機マネーなので置いておくとして、紙幣を使わない決済は極めて順調に成長しており、VisaやMaster Cardといったクレジットカードのオールドビジネス、またアリババやテンセントといったスマホ決済を展開するハイテク企業の株価は絶好調です。アリババ、テンセントの時価総額はどちらも約4千億ドルまで増加しており、気づけばアマゾンの4.7千億ドルを抜き去らん勢いです。新しい通貨関連にはどこか噛みたいと思っていましたが、完全に出遅れましたね。もう少し研究をしっかりやります。

金融リテラシーがなく大損した大学生の頃の話

米国株の投資家ブログを読んでいると、全てではないですがよく出てくるのが、「永久投資」という考え方です。要するに米国株は過去ずっと右肩上がりでやってきていて、今後も右肩上がりで推移していくと思われるので、買うタイミングは今で、永久に売るべきではないという思考ですね。

この考え方は誤っているわけではないと思います。現在の株価は将来の配当の割引現在価値で、割引現在価値を求めるにあたり、割引率にはリスクプレミアムが乗っている。したがって長期的に見れば株への投資は、安全資産への投資に対してリスクプレミアム分の過剰リターンが見込めます。

市場がセミストロング・フォームで効率的であるとすると、現在の株価は常に将来の配当の割引現在価値を示しているのだから、(インサイダー情報を持っていない限り)株価が割安であるか割高であるか判断することに意味はなく、単純に今買えばよい。

現在の波乱のない緩和的な金融環境においては、ETFやダウ工業株のようなよく投資家によって吟味されている大型株については、ある程度その通りだと思います。

しかしながら、この考え方では、いつ株を売ればよいか、言い換えれば適正株価と現在株価の差異についての視点がない。したがってずっと持っていればよいという話で、投資家はブログに特に目新しく書くことはなく、ページビューを稼ぐために他の投資家をクソダサいなどと馬鹿にして、あるいはS&P500のETFの話を堂々巡りして、買い煽るだけになってしまう。そこには例えばDCF法やEV/EBITDAによるファンダメンタル分析は存在しない。これが今の投資ブログのメインストリームなのではないでしょうか?

 

しかし、グロース株への投資や金融環境の激変期においてはファンダメンタル分析に一定の意味があると思います。

大学生のとき、退屈な講義の合間などにデイトレードをやっていました。当時はリーマンショックの前で、日本の小型株が最近のように2〜3倍、時にはファイブバガーに高騰することも珍しくありませんでした。いくつか時流に乗ったテーマ株に投資していたことで投資資産は一時期、現在のそれを超えていました。本当に調子に乗って、一億円を超えたら働かなくて学問の道に入りたいなーと思った瞬間がありました。

その頃はファンダメンタル分析という言葉もよくわからず、何となく雰囲気で投資しており、現在の株価が適正かどうか判断する方法を持っていなかったため、業績を伴っておらず暴騰していた小型株が暴落すると、割安だと思い込んで買い向かってしまい、結局はその資産の大半を失ってしまいました。もしファンダメンタルを意識しつつ小型株バブルに乗っていれば、暴落に際して適切に逃げ出すことができ、リーマンショック以後の株価低迷期には大型株や米国株に乗り換えることで資産を何倍にも増やせたことでしょう。

あるいはアマゾン株を買っていれば資産は数億円になっていたかもしれない。投資に必要なファイナンス理論はさほど難しくなく、大学生の頃の自分にも理解できたであろうレベルです。(また今度、投資本の紹介記事を書く予定ですが、自分が影響を受けた本としてとりあえずヒギンズのファイナンシャル・マネジメントを挙げておきます)ちょっとしたリテラシーの違いで資産形成に大きく差がついたので、ファイナンスという実学の勉強をもっとしておくべきだったなあと思います。ただ、20代後半で勉強できたことは他の人と比べれば遅くないと思いますが。

 

まとめます。

・今は退屈な金融環境なので投資ブログがどんどん増えてる一方で読み手側のマス層のリテラシー不足もあり書くことは何もなく、単に買い煽りの表現の激化だけが進行しておりつまらない

・来たるべき金融環境が変化する局面においてはファイナンス理論による適正株価の分析が重要になるっぽいので勉強は超大事

言いたいことを整理するとたった2行でしたね。以上ご査収ください。

アパレル銘柄のHBIを全株売却

100万円分ほど持っていたアパレル銘柄のヘインズブランズ(HBI)を全株売却しました。

今年2月に買った時は19ドルまで急落していたので、10%ほど利益が出ました。

売った理由は下記の通りです。

・オーガニックな成長を信じられなくなった

16年度に前年対比でHBIの売上や利益が伸びたのは16年6月のChampion Europe等の買収の影響で、もともとあったビジネスは成長していません。あまり強力なブランドを有しておらず今後の成長も疑問が残ります。

・金利上昇の影響を受ける

17/1Qの業績は良くなかったです。売上は買収の影響で13%伸びたものの、販管費が大幅に増え営業利益では16/1Q比マイナス1%。買収のために有利子負債が増えたことで支払利息が増え、当期利益は12%減でした。米ドルの長期金利がいよいよ上昇の気配を見せており、HBIのような有利子負債が多い企業には悪影響です。

・指標が他のアパレル銘柄と比べて割安でない

実績PERは16.5倍。実績値にはChampion Europe買収前の期間が含まれており、来期の予想PERは11.5倍ですが、直近でもアマゾンのファッション業界への攻勢やアパレルメーカーの相次ぐ破綻によりアパレル銘柄の株価は下がっており、HBIの相対的値ごろ感は薄れています。

・アマゾンショックの影響を今後も受けるだろう

アマゾンはベーシックなアイテムをプライベートブランドで自社展開し、有名なブランドは自社でファッションショーを開き競わせています。HBIは下着ブランドのHanesやMaidenformではアマゾンのプライベートブランドと競合し、Championではあまたひしめく他社ブランドと競合します。自社のオンライン販売を強化してもアマゾンの成長に抵抗することはほとんど不可能でしょう。

最近でもアバクロの身売り報道やGAPの低迷が話題になりました。アパレルブランドは過当競争の状況に陥らされており、今後の動向を僕のようにファッションに疎い人間が読むのは困難です。

以上のような理由によりHBIは長期保有に不適と考え、全株売却しました。

 

そして売却代金をどうしたかというと、靴小売のフット・ロッカー(FL)を買い増しました。

FLを買った理由は上記のHBIを売った理由のちょうど逆です。

・金利上昇の影響を受けにくい

FLの財務諸表はピカピカです。有利子負債はありません。

むやみやたらと店舗の拡大を目指すのではなく、不採算店を閉め店舗の改修を行うことで効率性を増やしているため、売上が伸びているにもかかわらず負債による調達を行なっていません。

・指標が他のアパレル銘柄と比べて割安

実績PERは10倍、予想PERは9倍台です。小売銘柄として見ても、アパレル銘柄として見ても競合に比べて割安です。

・アマゾンショックの影響を今後も受けるだろうが、アパレル銘柄よりは安泰では?

FLの売上の半分以上はナイキです。ナイキはアマゾンに公式チャンネルを開いたようにオンライン販売の強化を進めるでしょうが、一方でナイキは売上の大半を占める小売をないがしろにすることはないでしょう。

スニーカーのブランドは強固な数少ないブランドに限られており、過当競争の感じはしません。アマゾンとの対決も靴という試着が重要な分野ではさすがに小売に優位があるのでは?と思います。アマゾンが買収したザッポスも全然聞かないし、日本のロコンドもパッとしないですよね。

ただ、他国のeコマースの動向は日本にいてはわからないので、時代の変化に置いていかれるリスクに気をつけたいと思います。中国が日本以上に電子決済が進んでいるのは周知の通りだし、日本のGDPの6割ぐらいのイギリスがネット通販の売上では日本を超えているということもこないだ知りました。日本は世界に対して遅れていることをもっと実感しないといけないし、米国株でオールドビジネスに執着することのないようにしたいと思います。(そのためにTechCrunchやWiredを毎日読むようにしていますが)

6月末のポートフォリオ

少し早いですが今月はもう購入予定がないので更新します。

購入:アマゾン、アルファベット、フット・ロッカー、ロッキード・マーティン、投資信託3種

前月末比+138万円

ボーナスや従業員持株会の一部解約によりキャッシュが増えたので株を買い増しました。ちょっと買いすぎたかも。

 

良くも悪くもアマゾンに翻弄された一ヶ月でした。

・ゴールドマンサックスのレポートによりハイテク株が急落したのでアマゾンを買い戻した

・アマゾンのホールフーズ買収や、ナイキがアマゾンに公式チャンネルを開くことを決めたことで小売・アパレル株が急落したのでフット・ロッカーを購入

 

フット・ロッカーのEPSが今後も成長していくのかはよくわかりません。

靴をネットで買いたいとは思わないのでアマゾンに対する耐性は比較的あるような気がしますが、ナイキが売上高に占める比率が高すぎることは気になります。ロゴの主張が激しいブランドはミレニアル世代に好まれなくなるような気がしますがどうでしょうか。見れば一瞬でナイキってわかるもんね。個人的にはアディダスやVANSが好きです。僕はABCマート版のスタンスミスが一番お気に入りの靴な、オシャレにあんまり興味がない人間なので参考にならないですが。

そもそもミレニアル世代はファッションにお金を使わなくなっており(勘違いしたレポートに若者の貧困化などと書かれるけど、単に若者の関心が他に移っただけ)、アパレル銘柄の将来にはあまり期待していません。

ただ現在のPERは10倍を切っており株主還元に積極的な企業なので、投資機会を慎重に判断し、資本コストを下回る投資は控えて株主還元を行えば、将来のEPSが横ばいあるいは微減でも現在の株価は割安だと思います。

低PERの銘柄を買うときは、成功する投資機会が限られている分、企業が株主還元をどのように考えているかをIRを読んで理解することが非常に重要で、これが僕がHBIを買って日本の小型株を買わない理由でもあります。

HBIの主力ブランドChampionにあまり良いイメージはないですが(Championという英単語は、よく知られた「闘士」という意味以外に、「擁護者」や「支持者」という名詞、「最高の」という形容詞的意味もありますが、日本だとチャンピョンなどと揶揄されたり、あまりかっこいい言葉じゃないですよね?焼肉屋の名前になるくらいだし・・・)、IRがしっかりしているので買ってしまいました。

ロッキード・マーティン(LMT)株を購入

軍事用飛行機で有名なロッキード・マーティン(LMT)株を新規に購入しました。

ロッキード・マーティンはアメリカ政府にとって圧倒的に最大の発注先です。

アメリカ政府の年間の発注額は、ロッキード・マーティンが362億ドルで1位、2位にボーイングの166億ドル、3位にゼネラル・ダイナミクスの136億ドル、4位にレイセオンの131億ドル、5位にノースロップ・グラマンの106億ドルと続きます。(15年度のデータ)

F-35などのステルス戦闘機や、THAADと呼ばれるミサイル防衛システムは他社の追随を許さず、ペンタゴンときっても切れない関係にあるために、同社の売上の8割を占める、アメリカ政府向けの売上は安定的に伸び続けています。

したがって、株価は5年間チャートで見ても綺麗に右肩上がりで伸び続けています。

PERは16.4で、同業のボーイングの24.5やノースロップ・グラマンの20.3と比べても高くありません。

配当利回りは2.5%。直近5年の増配率は13%/年。自己株買いにも積極的で直近の年度の総還元性向は100%を超えています。

ここでは航空機部門を例に出しますが、売上が増加しているだけではなくBacklog(受注残)も2年分の売上くらい積み上がっており、今後も安定的な成長が見込まれます。

ロッキード・マーティンのPLとBSです。注目すべきなのはEquityの額で、なんと年間の利益の3分の1しかありません。安定したキャッシュフローを生み出す能力があるので、資本を溜めずに配当や自己株買いで株主に還元しているということです。タバコ会社と一緒ですね。

ちょうどこないだ仕事で調べてたんですが、アメリカには日本の会社法のように厳しい配当可能額の制限があるのではなく、剰余金または当期利益から配当してよいので、フィリップ・モリスのように債務超過になるまで配当ができるようですね(デラウェア州の会社法の場合)

まとめると、Wide moatがあり、株主還元方針が明確で、タバコ会社よりは割安なので、ロッキード・マーティン株を買ったということです。

つい先週ボーナスが出たのですが、同僚と焼肉に行った以外は、米国株に全て使ってしまいました。また次のボーナスまで粛々と働くしかないですね。。。

アマゾン化する世界

アマゾン(AMZN)が生鮮小売り大手のホールフーズ(WFM)を買収することを発表しました。

買収価格は137億ドル。全て現金での支払いです。アマゾンはキャッシュリッチな会社で、現金同等物を200億ドルくらい持ってます。

アマゾンのスピード感は凄まじいですね。Linkedinにアカウントがあるとアマゾンから求人がよく来るんですが、「毎日が創業日のように仕事をしろ」が社風のアマゾンでは一日たりともやっていける気がしません。

すでに和波さんが詳細な考察記事をあげていますので、付け加えるべきことはあまりありません。ここでは、株価に着目してみましょう。

アマゾン(Amazon)がホールフーズ(Whole Foods Market)買収!! 米国小売株の今後について詳細考察

 

アマゾンがついにブリックアンドモルタル(レンガとセメント=実店舗)型のビジネスへの進出を決めたことで、アマゾン株は好感され上昇しましたが、他の小売り株が大きく下落しています。直接的にぶつかり合うスーパーマーケットだけではなく、CVSやウォルグリーンなどの薬局チェーンもアマゾンに顧客を奪われる懸念があることから下げています。一方で百貨店のノードストロームや、ホームセンターのホームデポ株はこのニュースに影響を受けていません。

ホールフーズ買収のニュースを受けた先週金曜日の値動きは下記の通りです。

勝ち組

アマゾン(AMZN) +2.4%

ホールフーズ(WFM)+29%

負け組

ウォルマート(WMT)-4.6%

ターゲット(TGT)-5.1%

クローガー(KR)-9.2%

コストコ・ホールセール(COST)-7.1%

ウォルグリーン(WBA)-4.9%

CVSヘルス(CVS)-3.7%

スーパーバリュー(SVU)-14.3%

ベストバイ(BBY)-1.5%

他にもアマゾンショックで下落した銘柄はありますが、主要なところでこのくらいにしておきましょう。

突然ですがここで問題です。

勝ち組のアマゾンとホールセールで上昇した時価総額と、負け組のその他企業で減少した時価総額、どちらが大きいでしょうか?

正解は減った方が大きい、です。勝ち組のアマゾンで150億ドル増えた一方で、負け組の小売り株で300億ドル以上減少しています。

合計すると、世界から株主価値がアマゾンショックで150億ドル以上失われたことになります。

なぜ全体の株主価値が減るのでしょうか?アマゾンが実店舗の小売業界に参入したことで価格競争が激化し、アマゾンが得る利益よりも小売り企業で減少する利益の方が大きいとの懸念によるものです。(あくまで、市場が合理的で、パニック売りがないとすればの前提ですが)

値下げは消費者にとっては嬉しいことだと言えるかしれませんが、利益が減少することで、多様な商品が値下げ圧力のためにプライベートブランドに統一されてしまったり、近くにあって便利だった実店舗が潰れてしまってオンラインに集約されてしまったりするので、あまり過度な競争は消費者にとってもよいものとは言えないでしょう。

投資家にとっては、アマゾン化する世界に対して、アマゾン株を買うだけではその他の株の下落をヘッジできないことを意味しています。

まだ大胆な予想に思われるかもしれませんが、世界は今後ますますアマゾン化していき、そのことによりインフレ率が押し下げられ、また米国株の成長率は鈍化するでしょう。