17年12月末のポートフォリオ

東証の営業日はもう一日ありますが、明日は実家に帰る予定なので今日の更新です。

12月末の株式時価:1,142万円(前月比+187万円)

購入:三菱マテリアル、日本取引所グループ、アルヒ、アマゾン、投資信託3種、VYM

売却:なし

12月はボーナスと給料により軍資金が入ったので買い過ぎました。

それぞれ購入理由を簡単にコメントします。

三菱マテリアル:不正発覚後に、影響額に対して株価下落が大きすぎるためいずれ反発するとみて購入。東レも同様に検討したが、バリュエーション的に購入しなかった。

日本取引所グループ:HFT(高頻度取引)による手数料増加や上場企業の模範としての株主還元を期待して購入。

アルヒ:IPOに当選しバリュエーション的にも悪くなかったため購入。カチタスも当たっていたがなぜか払い込まなかったことをひどく後悔。

アマゾン:今年2月に全株売ってHBIに乗り換えたが、売却前の株数まで買い戻し。これ以上買い増す予定はない。

投資信託3種:毎月コツコツと買い増し。長期投資で今年一番儲かっているのは実はこれ。

VYM:米国株の上昇により個別株への投資は下落リスクが大きいとみて、VYMを買い増し。間接的にマイクロソフトやGEに投資できて嬉しい。

以前は夏休みと年末に海外旅行してたのですが、株式投資を本格化してからコスト意識が高まったのか旅行の回数が減りました。年末はゲームをやったり本を読んだり、実家で猫と遊んだりしてゴロゴロする予定です。早速SteamでHOI4買っちゃいました。

今年の反省としては、元本と新規投入資金とリターンの区別をつけていなかったために、年初来のリターンがインデックスや他のブロガーと比較できないことですね。2月時点では保有している株の時価は500万円で、そこから倍以上に増えましたが、普通預金からの移行や持株会解約による影響がほとんどだと思います。来年は比較できるような形でリターンを報告したいと思いますので、よろしくお願いします。

 

たまごっち化するビットコイン

2010年にビットコインを1万円買っていたら今頃は億万長者だった。この意味でビットコインを買わなかった自分の判断は誤りだったかもしれない。

しかし、ビットコインは長期的には無価値であるという自分の見解は、今も変わることはなく正しいと思っている。長期的という言葉をどのように捉えるかは別にして。長期的に見れば我々は皆死んでいるのかもしれない(byケインズ)

ビットコインを金の代替として考えれば割安だとの声を聞く。金の時価総額は900兆円で、ビットコインの時価総額は10数兆円なので、まだ100倍近く上昇の余地はあるとの論調だ。この見解は誤りであると思う。

古くは通貨そのものとして、また近年は貨幣価値の裏付けや金銭の退蔵手段として、金はその価値を紀元前から認め続けられてきた。単体で金そのものとして存在する性質や、美しさ、保存、加工の容易さなどにより、金は特権的な地位を任命されていた。

翻ってビットコインはどうか。誕生してわずか数年後に、より洗練された仮想通貨が無数に出てきた。ビットコインのシステムはもはや決済手段としては致命的なまでに遅すぎる欠陥を抱えている。金の例えで言えば、金が発見されてわずか数年後に、より優れた「金2」や「金キャッシュ」、「スーパー金」が登場したようなものである。

ビットコインは金よりも切手に近い性質である。あるいはブルームバーグで見かけた記事の例えを借りれば、「白いたまごっち」に近いのかもしれない。数年後には誰も見向きもしなくなるという意味だ。

金ではなく切手に近いというのは、一つにはシニョレッジ(通貨発行益)を享受できるという点においてである。

金は数十億年前の超新星爆発の際に生まれたものであるから、誰かが追加で発行できることはない。ビットコインはその設計上、発行総数が2100万枚と決まっており、ビットコイン単体の中ではシニョレッジは有限であるが、ビットコインキャッシュ、ビットコインプラチナムなど、無限に亜種を作成できる。亜種を公開することでシニョレッジを得て悪さをしている輩が多数いるのは、ICO(PS2のゲームではない)を眺めていればすぐ分かるとおりである。

国家が価値を保証する貨幣(ドルとか円とか)がめちゃくちゃに通貨を発行してシニョレッジを満喫するモラルハザードに陥らないのは、国家が貨幣をめちゃくちゃに発行すると、第一次世界大戦後のドイツのような、あるいは最近のジンバブエのようなハイパーインフレが起こり、国民生活が破滅するからだ。今や政治は洗練されており、ほとんどの国の通貨はそのようなモラルハザードが起こらない信任のもとで取引されている。だから貨幣価値は安定する。

でも仮想通貨はそうではない。

理論的には、価値の退蔵手段は有限な価値しか持たないにも関わらず、無限に亜種の発行可能性があるので、その価値の退蔵手段は無価値である。したがって、ビットコインは長期的には(誰もが忘れ去った頃には)無価値である。

 

価値の退蔵手段としては無価値であっても、決済手段としては価値があるかもしれない。国家が発行する貨幣についても、われわれは国家のお墨付きを意識して使っているわけではない。自らが受け取る商品の対価として貨幣を渡した相手が、同じように貨幣に商品と交換できる価値があると信じて貨幣を使い、そのまた次の人が貨幣を使う、という無限のバトンリレーが続くと信じているから、貨幣に価値があるのである。(マルクスのいう命がけの跳躍)

現状のビットコインは決済手段としては致命的なまでに遅いが、ビットコインキャッシュ等の後発の仮想通貨はその点は改善している。では後発の仮想通貨は、決済手段として先進国国家が発行する通貨に比肩しているかというと、そうではない。現代の通貨は、流通量を景気低迷期には増やし、景気拡大期には抑えるといったコントロールができなくてはならない。だから金本位制は滅びた。管理者なき仮想通貨は(ハイパーインフレが起こり得るジンバブエドルよりは優れているのかもしれないが)発行額の上限が決まっておりそのようなコントロールはできない。

また国家が発行する通貨は国家が生き残る限り、そしてそれを使う国民がいる限り価値があるものとみなされるはずであり、そして一般に国家はゴーイング・コンサーンが成り立つものである。したがってマルクスが命がけの跳躍と呼んだ行為は、国家が発行する通貨においてはそれと意識されずに日々成立しているのであるが、理論上無限に存在しうる仮想通貨は、今後も決済手段として同じように使い続ける人がいるという確証がないために、文字通り命がけで使わざるを得ない。

ビットコインは徐々に採掘コストが上がっていく悪魔の仕組みである。自分には投機バブルを誘引するように運命付けられた代物としか受け取れない。

仮想通貨には株式と違って、収益性等により判断するバリュエーションが存在しないために、誰も今の値段がバブルであるかどうか明言することはできない。

なので自分が言えることは、単にビットコインは長期的には無価値であるということだけだ。最初のブロックチェーンを用いた仮想通貨であるために名が知られており、他の亜種よりも好事家の目を引き、その意味で切手と同様に多少の希少価値で取引されるかもしれないが、誰もその名を忘れ去られる未来には無価値だろう。

しかしそのような長期的視点に立てばいくつかの脆弱な国家は今後数十年のうちにデフォルトしているだろうし、先に見たように単一の通貨内で暴君がシニョレッジを振りかざさないという意味では、少なくともジンバブエドルよりは安心できるのであるから、日本円に次いで流通額が巨大な通貨という現状はバブルであると言えるにしても、現実的には案外、G20あたりの中進国の通貨、例えばトルコリラあたりの価値までの下落で踏みとどまるのかもしれない。